はじめてのドミニオンでした
つい先ほどまでどうしようか決めかねていましたが、この「はじめてのドミニオン」の更新、昨日の#200で最後ということにしたいと思います。
まだまだ書くべきことはいくらでもあり、200どころか#1000でも#2000でもいけそうなんですが、さすがにもうはじめてドミニオンに触れる人のためのものではなくなってきていますので、ならここで書く必要もないか、と。
そもそもこのブログ、以前にも書きましたが、初心者の方がドミニオンに触れたときに生じる「何を買っていいのかわからない」という問題に対する解決になればと思って立ち上げたものでした。書きたいことが次々に湧いてきて、さてこれはいつまで続けるべきかわからなくなってしまい、とりあえず#100でいったん終わりにするつもりだったんですが、海辺についてもいろいろ書きたくなってしまったせいで翌日もまた更新し、そこからもう100日続けてしまいました。
それこそ前半はそこそこいい感じで書けたと思うんですが、たとえば支配について何日も書いているあたりで、これは果たして誰に向けた記事なんだろうかと思えてきてですね。そろそろこのあたりで終わることにします。
とにかくドミニオンについて何か書くという毎日はなかなか楽しいものでした。ほとんどはその日のうちに何を書こうか考え、書いたものをアップしていたんですが、なんとかなるものですね。
そう、なんとかなるもんなんで、よかったら誰か、同じようにドミニオンについて思ったことを書いてみてもらえませんか。誰かドミニオンのブログを開設してみてくれませんか。別に毎日更新じゃなくてもいいんで。
特に、まだ初めて1か月ですとか、1年くらいですという方が、プレイしていくうちに気付いたことを記したブログ、なんてのがあったらとても興味があるんですけど、どうでしょうか。
というわけで、こちらの更新はこれで終わり、今後は本ブログの方に戻ります。せっかく新拡張も出たことですし、まだまだドミニオンで遊びたいんです。
それでは、また。
#200 「できること」チェックリスト
あなたは何ができて、何ができませんか
二人戦で対戦して負けたとき、その敗因が、自分にはできないような「何らかの強いプレイ」を相手にやられたことにあった、とします。
たとえば引き切りができるサプライで、相手に引き切りされ、自分はできなかったから負けたとか、引き切りできるか微妙なサプライで、相手に「これは引き切りできる」と判断されて引き切られ、自分はその判断ができずに引き切りできずに負けた、とか。
この2点の例、前者はデッキの構成力・後者は判断力に分類されるわけですが、この構成力の方だけに限って話すとすれば。
相手にできて、自分にできないはずないんですよ。
たとえ今はそうでも、相手の真似をすれば自分にもできるはずなので。
ひとつずつでも、自分に「できること」を増やしていく、ということが「強くなる」ということで。
さて、この「できること」、あなたにはいったいどれくらいありますか。リストアップするとしたらいくつくらい挙げられますか。
そもそもいくつあるんだろう
ドミニオンにおける「習得すべき技術」はどれくらいあるのか、そんなのまったくわかりませんが、たとえば基本第二版の王国カード26種に限ればまあ、これくらいかなというリストは作れそうです。作ったうえで、できるならマル・できないならバツをつけてみましょう。
「できること」チェックリスト 【基本第二版】
本当はもっとあるんですが、とりあえずこれくらいで。
もしこれらのうち、まだできないとか、やったことがないというものがあるなら、対戦でなく一人でカードを回すことでやってみてください。
このブログを読むだけではピンとこなかったものでも、実際に回してみることでよく理解できるものもあるでしょう。実物のカードでも、オンラインでbotを相手にしてもいいので。
そうして自分の「できること」がある程度増えたなら、実際の対戦でも、サプライを見て「あ、これはアレができるな」と判断できるようになるでしょう。
リストはどこにある?
上のリスト以外に、例えば陰謀第二版とか、海辺などにおける「できることリスト」があれば、それをひとつひとつバツからマルに変えていくことで、それらの拡張でも一歩一歩強くなることができるわけです。
が、ここには載せませんので、どうかそれは自分で作ってみてください。
だって誰でも作れるんですから。
誰かと対戦をして負けたとき、相手がやった強いプレイがなんであるかを把握して、それをメモれば、それがつまりリストに1行追加したことになるわけです。負ければ負けるほど、リストは埋まっていくように。
というのは、ちょうど100日前に書いた内容(#100 敗北はチャンス)の繰り返しでしかないんですが。
大事なことなのでもう一度書いて、これで終わりにさせていただきます。ありがとうございました。
#199 圧縮家臣に書庫を添えて
まずは圧縮家臣で16金
こんなサプライ。
礼拝堂で圧縮して、家臣を連鎖させるというルートが思いつきます。
手札:
山札:
ここから、祝祭と家臣による16金で属州2枚が買えます。
この祝祭2・家臣6・礼拝堂1の9枚デッキであれば、下のような「手札に祝祭がなく、山札には祝祭より礼拝堂の方が上にある」場合でなければ16金になります。
【16金出ない例】
手札:
山札:
それはいいんですが、その次のターンはどうでしょう。
手札:
山札:
ここから、祝祭→家臣(2連鎖)→家臣で8金で終わり、16金には届きません。
うまく、家臣だけが連続する山札を作れるといいんですが。
書庫で余計なものだけ引きましょう
さて、もしここに書庫があったら。
手札:
山札:
まずは祝祭→書庫と打って、アクションカードを見るたびに、それを手札に入れるか、あるいは脇に置くかを選ぶわけですが、家臣はすべて脇に置き、礼拝堂と祝祭は手札に引きます。
プレイ:
手札:+
脇:
山札:(なし)
すると、先に置かれた家臣4枚は捨てられ、手札の家臣でこれらすべてを「連鎖」させることができます。
そして次のターン。
手札:
山札:
同じく、祝祭→書庫と打って、家臣はすべて脇に置きましょう。
プレイ:
手札:+
脇:
山札:
これでまた、脇に置かれた家臣をすべて連鎖させられます。
脇に置くカードを選べる書庫ならではですね。
#198 初手幽霊船の強さ
初手で5-2を引いて幽霊船を買い、相手は4-3だったという場合、大きなアドバンテージを得られるという事実は知っておくべきです。というお話。
以下その理由を。
相手に5金出させない
4-3だった相手の初手が、例えば銀貨-銀貨だったとして。2周目に幽霊船を買うことを狙っているとしましょう。
【第3ターン】
手札:
山札:
こんな風に、第4ターンに5金出る手札を引いた場合、もしここに幽霊船を当てることができれば、その5金を防ぐことができます。そうなった場合・・
【第4ターンの開始前】
手札:
山札:
捨札:
ここから銀貨と銅貨を戻し、このターンでの購入を諦め、次のターンの5金を狙う方がいいでしょう。
しかしその場合、初めて5金出るのは第5ターン、つまりデッキ3周目となるため、それを打てるのは4周目になってしまいます。
なお、第5ターンの開始時、手札は5枚・山札は8枚。第6ターンの開始時は手札5枚・山札3枚ですが、この間にまた幽霊船を打たれると2枚戻して、手札3枚・山札5枚になり、この5枚が第7ターンの手札に。つまりデッキ4周目は第8ターンから開始となります。
【第8ターン】
手札:
山札:
このときのデッキ総枚数は16枚。つまり幽霊船を初めて打てるのは、早くて第8ターン、遅ければ第10ターンか、最悪第11ターンです。11ターンなんて、それってもう終盤ですよ。
というわけで、初手で幽霊船を買い、これを打つだけでしばらくは「自分は幽霊船を持っていて、相手は持ってない」という有利な状況が作れます。
「相手に5金出させない」効果を持つカードの、そのコストが5であるということは、つまりそういうことなんです。
#197 ハーレム算
コスト6で、プレイすれば2金の価値で、そして持っているだけで2点になるカード。ハーレムによる点数行動について、まとめてみます。
うっかり気付かずに、勝てるゲームを落とさないよう。
手札:
たとえばこの鉱山、打たなくても8金ありますが、打って銀貨をハーレムに変えて・・
プレイ:
手札:
この8金で属州を買えば、あわせて8点獲得できます。終盤なら必ずやるべきです。
手札:
ということは、この手札では、鉱山で金貨をハーレムに変えれば同じく8点獲得です。3金出すカードを2金出すカードに変えると聞くとなんだか不思議な感じですが、もし属州が残り1枚で、相手と7点差、なんていう状況であればやるべきですね。
手札:
あるいはこの手札から、玉座の間により鉱山を2回打ち、それぞれ銀貨を金貨に変えれば8金にはなりますが、それで買う属州が7枚目で買いづらかったり(参照:#31 7枚目の属州問題とは)、8枚目でかつ6点を超える点差がついているのであれば、ここは8金を出すことを目的とせず、それ以外の方法でできるだけ点数を稼ぐべきです。
ここでは鉱山により、銀貨2枚をハーレム2枚に変え、6金で公領かハーレムを買う、とするべきでしょう。公領購入で計+7点、ハーレム購入で計+6点になります。
手札:
逆に、祝祭だけでは7金しか出ないこの状況で、鉱山でハーレムを金貨に変えることで8金となり、属州を買えるようにはなるものの、ハーレムを失う分を考慮すれば+4点にしかなりません。それでも残り1枚の属州を買って勝てるという状況ならやるべきですが、そうでないならこれをしていいかどうか、よく考えるべきです。
手札:
同じく、改築でハーレムを廃棄して属州に変えることはできますが、それは+4点にしかならないことに注意です(ハーレムの代わりに貴族でも同じですね)。
手札:
最後に、ポーションもまた財宝カードであることを忘れないようにしましょう。
この手札なら、鉱山でポーションを銀貨に変えてもハーレムに変えても5金になりますが、ならばハーレムに変えた方が得ですね。
そして、これらはすべて自分だけでなく、対戦相手も同じようにできるということを考慮すべきです。
たとえば自分が7枚目の属州を買うとき、それによって相手に7点差をつけることができればセーフティーリードであると考えがちですが、相手に一番上の例のような「鉱山でハーレムを獲得しつつ属州購入で+8点」プレイをされると負けます。その状況ごとに、セーフティーリードとなる点差を把握しましょう。
#196 弱いカードが溜まっているのなら
村鍛冶屋倉庫
たとえば、こんなデッキを組んだとして。
手札:
山札:
村→鍛冶屋であわせて4ドローした後、倉庫で3ドローして3枚捨てます。
プレイ:
手札:
山札:
捨札:
さらに、村→倉庫と打って・・
プレイ:
手札:
山札:
捨札:
銅銅属を捨てたとして、この状況。
ここから鍛冶屋を打つと、リシャッフルが入って・・
プレイ:
手札:++
山札:
先ほど2回打った倉庫で捨てた6枚がリシャッフルされ、うち1枚が引かれて、残り5枚は次のターンの手札になります。
この手札では何もできません。
実質的に次のターンはパスとなるでしょう。
打つ前に確認を
もう一度、最後の鍛冶屋を打つ前の状態を見てみます。
プレイ:
手札:
山札:
捨札:
この時点で、
- 捨て札は6枚あり、それらはとても弱い。
- 山札は2枚あり、鍛冶屋を打つとリシャッフルが入る。
ということがわかっているため、つまりこの鍛冶屋は打てないんだということがわかります。
何も考えずにプレイしていると、山札の枚数が少ないことに気が付かないまま鍛冶屋を打ってしまい、しまったリシャッフル入っちゃった、しまったすげえ弱いぞこれ、と後悔することになります。
さて、この鍛冶屋が打てないとすると、その前の倉庫を打ったところで・・
プレイ:
手札:+
山札:
捨札:
捨てる3枚を選ぶとき、どうせ打てないなら鍛冶屋を残す必要はありません。それなら6金出すこともできますね。
ということは、「この鍛冶屋は打てないぞ」→「なら鍛冶屋を捨てるべきだ」と気付くべきなのは、この倉庫を打って「3枚引いてから捨てる3枚を選ぶとき」、となります。
鍛冶屋を見た時点で、「これを打ったらどうなるか」を判断するために残りの山札の枚数を確認するべきだ、ということなんですが、どうでしょうか。できますでしょうか。
似たような話で
一方、寵臣デッキを組んでいるときも同じようなことを気を付ける必要があります。
手札:
山札:
ここから、寵臣(2金)→寵臣(4ドロー)、
→寵臣(4ドロー)
→寵臣(2金)→寵臣(4ドロー)、までやると・・
プレイ:
手札:
山札:
捨札:
ここまでで4金。手札の寵臣を+2金にしても8金には足りませんが、かといって4ドローにしてしまうとリシャッフルが入り・・・
プレイ:
手札:
山札:
このように「寵臣が含まれない山札」を作ることになってしまいます。
#195 初手2-2
こんなサプライのゲーム。
村もなく、購入を増やすこともできないゲーム。
属州を5枚買えばほぼ勝ちで、4枚ずつなら公領やハーレムの枚数で勝敗が決まるというもの。
ハーレムは何枚必要か、それを引くパトロールは入れるべきか、など意見は分かれるところでしょうが、いずれにせよ礼拝堂は必須で、初手で買った礼拝堂を2周目に打って圧縮しなければなりません。
逆に言えば、買った礼拝堂が沈んでしまうともう、それはもう、だいぶつらいことです。
ということは、初手4-3のとき、それを避けるための初手は2つ。
礼拝堂-礼拝堂か、礼拝堂-停泊所です。
礼拝堂-停泊所という初手
キャントリップを礼拝堂と一緒に買うことで、礼拝堂が12枚目に沈まない限り2周目に打てるようになりますが、それだけではなく・・
【第3ターン】
手札:
山札:
第3ターンに停泊所を打った時、屋敷を脇に置くことで、第4ターンに打てる(であろう)礼拝堂でその屋敷を廃棄することができたり・・
手札:
山札:
不要になった礼拝堂を停泊所で脇に置いておくことで、次のターンの邪魔にならないようにすることもできます。
それはそうと
礼拝堂-礼拝堂にしても、礼拝堂-停泊所にしても、初手で2コストのカードを2枚買うという発想、みなさんはできますでしょうか。できるとして、最初からできるんでしょうか。
自分は最初のころまったくできませんでした。だってもったいないじゃない、と。