以前に、ドミニオンはデッキ2周目(第3~4ターン)が最も大事だと書きましたが、その2周目に何をするか・何を買うかを決めるのに重要なのは1周目、つまり初手です。
ゲームが始まって、まずはどんなルートにするかを考え、そのために必要なことを2周目にするか、必要なカードを2周目に買うかを考えた上で初手を決めるべきです。
・・という話はいいんですが、こういう話が難しすぎるという方もいるかと思います。サプライを見てルートを選ぶなんでどうやっていいかわからない、2周目に何をしたらいいのかわからないから、初手で何を買っていいかわからない、となってしまっている方も多くいることでしょう。
この稿では、とりあえず初手で買うべきでないカードについて挙げてみます。その後のルートをどうすべきかについては触れず、とにかく初手の選択肢から外していいカードだけ覚えてもらえれば。
デッキを強くしないカード
銅貨、屋敷、公領、庭園、呪い
さすがに呪いを自ら買う人はいないと思いますが、単なる勝利点カードもデッキを弱体化させるため、初手で買うべきではありません。
なお銅貨は、かつて初手5-2で議事堂-銅貨と買うことが薦められたことがありました。確かに銅貨が1枚増えたことで、議事堂をプレイしたときに6金が少しだけ出やすくなる効果はあるんですが、同時に議事堂が沈み、2周目に打てなくなる可能性が上がる(9.09%→16.67%)ため、現在では否定されています。
単なる村
村
村は残りアクションを2つ増やすためのカードであるため、そのターンにもう2枚のアクションカードをプレイすることがないのであれば無駄になります。
初手で村を買っても、デッキ2周目にもう2枚のアクションカードを持っているはずもなく、村を打っても手札枚数も金量も増えず、増えたアクションは無駄となるだけ。ほとんどの場合において、初手で村を買う意味はありません。
玉座の間
玉座の間
例えば初手4-3で玉座の間-家臣と買ったとき、この2枚が手札で揃えばあわせて4金になりますが、金量だけなら銀貨-家臣でも同じです。
手札:
手札:
うまくこの2枚が手札で揃えばいいのですが、実際には2周目で揃う確率は30.30%しかなく、悲しく「一人ぼっちの玉座」を見つめることの方が多くなります。
手札:
アタックがない場での堀
堀
堀は1アクションを消費して手札を1枚増やすだけのカードであり、アクションカードとしては弱い方に分類されます。役立つのはむしろリアクションの効果であり、プレイする方は大きな効果は期待できません。そのため、アタックカードがない場で堀を買うことはあまりありません。
特に初手5-2の2金の方で、他に買うカードがないからと言って不要な堀を買うくらいなら、多くの場面ではパス(何も買わない)した方がマシです。
例えば初手5-2の、5金の方でこれらのカードを買ったとき・・
2金の方で堀を買うくらいなら、パスした方がいいでしょう。
なぜなら。例えば、初手:議事堂-堀と買ったとすると・・
手札:
山札:
手札でこの2枚が被った場合、議事堂しか打てずに堀が無駄になってしまいます。もしこの堀を買っていなければもう1枚手札が増えていたはずで・・
手札:
山札:
山札が1枚ずれ、議事堂の4ドローで6金を出すことができていたはずです。
あるいは、手札で被っていなくても、議事堂のドローで堀を、堀のドローで議事堂を引くかもしれません。
手札:
山札:
手札:
山札:
いずれにせよ、ターミナルドロー2枚だけを入れること自体がいい初手とは言えません。
なお、初手:衛兵-堀がダメな理由についてはこちらをどうぞ。