以下、二人戦でのお話。
前回も書いた通り、海賊船のアタックは普通トークンを貯めるために行うものであり、相手の銀貨や金貨を廃棄するのは主な目的ではありません。
しかし今回は、そちらを目的としたらどうなるか、というお話。
例えばこんなサプライ。
これを鉄工所-礼拝堂で入り・・
【第3ターン】
手札:
山札:
第3ターンは手札4枚廃棄。
第4ターンは鉄工所で玉座の間を獲得します。いずれも何も買いません。
【第5ターン】
手札:
山札:
礼拝堂で手札4枚を廃棄します。これでデッキ総枚数が5枚に。
【第6ターン】
手札:
鉄工所で海賊船を取り、礼拝堂で銅貨と屋敷を廃棄します。
【第7ターン】
手札:
玉座の間+鉄工所で玉座の間と海賊船を獲得し、海賊船を打ってアタックします。
【第8ターン】
手札:
山札:
玉座の間+玉座の間+海賊船+礼拝堂と打ちます。
海賊船は2度アタックし、礼拝堂は鉄工所1枚だけを廃棄します。再びデッキは5枚に。
【第9ターン】
手札:
ここからはひたすら、玉座の間+玉座の間+海賊船+海賊船と打ち、1ターンに4回のアタックを打ちましょう。しばらくは何も買わず、トークンが8枚貯まってもとにかく打ち続け、相手のデッキから財宝カードがなくなるまで。
これを繰り返し、相手のデッキの財宝カードが銅貨2枚まで減ったとしたら。最大2金では銀貨すら買えず、銅貨か、あるいは抑留あたりを買うこととなります。しかし銅貨を買ったところでそれも廃棄されますし、抑留は1回しかプレイできず、それを打って4金出しても銀貨を買えばまたそれも廃棄されてしまう、八方塞がりになってしまいます。
このように、相手が財宝カードだけに頼って8金を出すデッキを組んだとしたら。毎ターン4回のアタックによりデッキを破壊し、何もできなくなる状況を作り出せば実質的に勝利が確定します。たとえそれまでに属州を5枚買われていた(属州5屋敷3の33点)としても、こちらが属州3枚と公領6枚の36点を買えばいいため問題ありません。
相手がどちらであっても
このゲーム、サプライを見ると、「財宝カードに頼って8金を出すデッキ」には主に二通りが存在します。
- 初手:鍛冶屋-銀貨から入って、銀貨と金貨を買っていき、それを鍛冶屋で引いて8金出すことを目指すルート
- 初手で礼拝堂を買い、金金銀礼の4枚になるまでデッキを圧縮するルート
いずれもそこそこ速いのですが、どちらでもあっても海賊船4回アタックデッキの前では敵ではありません。
特に後者の礼拝堂でデッキを圧縮するルート、デッキが完成すれば総枚数が4枚になり、海賊船を打たれてもめくる山札がないという状況してしまえばいいのでは?と思うかもしれませんが、実際にはそうではありません。
手札:
ここから2ターン連続で属州を買うと、デッキは6枚になり・・
手札:
山札:
このように1枚が山札に残ります。これが財宝カードなら海賊船の餌食となり、そうでなくてもまた属州を買えばデッキ総枚数は7枚にとなり、次は山札に2枚が残るため、そのうち当たります。
ここでもし金貨が廃棄されると、残る金貨と銀貨の5金では金貨を買い戻すことができません。いったん銀貨を買って、さらにその次のターンで金貨を買うとしなければならず、その2ターンの間にまた海賊船のアタックは飛んでくるため追い付きません。
そこまでしなくても
二人戦、とくにオンラインでは、相手のデッキを復旧不能にすれば事実上の勝ちとなり、相手は投了をするため、これは言わば相手の投了狙いのデッキとなります。
逆に言えば、海賊船がサプライにあるゲームで、単純な財宝カードでの8金を目指すデッキを作ると、数分後には投了しているかもしれないということです。ほかに金量を出す手段があるか、を見極めましょう。
たとえば、こういうサプライなら。
銀貨の代わりに漁村を、金貨の代わりに寵臣などを買えばいいため、海賊船は怖くありませんね。