そういえば男爵について書いていなかったなと思ったんですが、その強さより、男爵の悪い面について書いていたらそっちの方が進んでしまいました。
男爵を買うとき、何を考えていますか
初手で男爵と銀貨を買ったとしましょう。
【第3ターン】
手札:
山札:
シャッフルして2周目、手札がこうなったら6-6が出ます。最高の結果ですね。
【第3ターン】
手札:
山札:
一方シャッフルによっては、こうなる可能性だってあるわけです。男爵で屋敷を捨てることができず、4-2しか出ないという結果に。2周目の男爵はもちろん屋敷と一緒に手札に来て欲しいわけですが、当然必ずそうなるとは限りません。
あなたが初手で男爵を買うとき、それが2周目に屋敷とともに来てくれない可能性もある、ということを覚悟した上で買っていますか。
何を改築したいのか
同じように、屋敷を別のカードに変える目的で初手に改築を買うとき、それが2周目に改築と出会ってくれない可能性もありますよね。
【第3ターン】
手札:
山札:
このとき、もし銅貨を廃棄したいとか、コスト2のカードが欲しいというならまだいいのですが、そうでなければやはり初手改築はリスキーな手と言えるでしょう。
では計算のお時間です
そもそも初手:男爵-銀貨で入った時、2周目に男爵で屋敷を捨てられる可能性はどれくらいなんでしょうか。以下まとめてみました。
初手:男爵-銀貨
2周目に起こる事象 | 確率 |
男爵を打ち、屋敷を捨てられる | 295 / 396 = 74.5% |
男爵を引くものの、屋敷を捨てられない | 35 / 396 = 8.8% |
男爵が沈み、2周目に打てない | 66 / 396 = 16.7% |
おおよそ、4回に1回は2周目に男爵が働かないケースが起こります。割と起こることなんですよね。
2周目に+4金を得る目的で男爵を買ったとして、その目論見通りにいかなかったとしても、それってそこまで不運なことじゃないんです。
何もせずに不幸を嘆くなかれ
そもそも、2周目に男爵を働かせるための工夫というものもありまして。
例えば初手に男爵と一緒に買うカードを、銀貨でなくキャントリップ*1にするだけでもかなり違います。
初手:男爵-キャントリップ
2周目に起こる事象 | 確率 |
男爵を打ち、屋敷を捨てられる | 295 / 363 = 81.3% |
男爵を引くものの、屋敷を捨てられない | 35 / 363 = 9.6% |
男爵が沈み、2周目に打てない | 33 / 363 = 9.1% |
2周目の失敗確率が、25.5%から18.7%に下がりました。
あるいは、男爵-願いの井戸という初手で安定を取る方法なども。
手札:
山札:
男爵が底に沈んでも、第4ターンの願いの井戸で当てられるので引けるようになったり・・
手札:
山札:
あるいは第3ターンで願いの井戸を打つときでも、当てさえすれば底の男爵を第4ターンの手札に入れることができます。
※なお余談ですが、この願いの井戸での宣言では間違っても「屋敷」を選んではいけません。
プレイ:
手札:+
山札:
ここで屋敷を宣言し、もしそれが当たってしまうと、次のターンの手札は「男銅銅銅銅」になるので。
暗いと不平を言うよりも
そういうわけで、何も考えずに男爵やら改築やらを買い、2周目に屋敷と一緒に来るだろうと楽観的に考えて、そうならなかったとしても、自分は不幸だと言って嘆くのはやめましょう。そもそも嘆く権利があるほど低い確率の事象でもありません。
せめて、その確率をもっと下げるため(=成功確率を上げるため)にできることはやった上で、それでも起こったならいいのかもしれませんが、それでも嘆いたところで何も始まりませんし。
あ、でもさすがにこれが起こったとしたら、ちょっとくらい愚痴ってもいいのかな・・
手札:
山札:
1/396の悲劇です。