金貨か公領か
6金出た手札。ここで何を買うのがベストなのか、についてはもちろんその状況によって変わってきます。
ここでは話を簡単にするために、金貨か公領のどちらかしか買えないとした場合、さてどちらを買うべきでしょうか。
もう一度使えるのか?
たとえば、第12ターンにデッキがこんな状態だったとして。
手札:
山札:
既に属州を2枚買っており、ゲームは終盤に差し掛かっている状況。
そして残りの山札で、連続して属州を買える金量が出そう、というところまでわかっているのであれば、この1周か、あるいはもう1周でゲームが終わりそうだな、と判断できます。
この6金で金貨を買ったとして、その金貨を含んだデッキがシャッフルされるのは早くて3ターン後。それまでにゲームが終わっていたら、買った金貨はまったく意味がなかった、ということになってしまいます。
買う意味のないカードは買うべきではありません。
使えたとしても・・
もちろんその金貨を手札に引いた時、その金貨が出す3金のおかげで属州が買えるかもしれません。
上のデッキで、第12ターンに金貨を買ったとします。その後の第13・14ターンに属州を買い、シャッフルして迎えた第15ターン。運よくその金貨が手札に来たとして。
手札:
ちょうど8金になったため、これで属州が買えました。
この時点で属州5・屋敷3の33点持ちです。
一方、もし第12ターンで公領を買っていたら。
このときの手札には金貨の代わりにその公領が入っていたはずです。
手札:
5金しか出なかったので、仕方なく公領をもう1枚買うことになります。
しかし点数を考えれば、属州4・公領2・屋敷3の33点、上と同じです。
そう、単純に点数のことだけを考えれば、運よく金貨が使えたとしても持ち点は変わりません(※)。少なくとももう1回、つまり買った金貨が2回以上手札に来るなら買う価値はありますが、1回でようやくトントンです(※)。
金貨と一緒に何金出る?
上の例では「金貨プラス5金出た」場合ですが、他の金量だったらどうなったでしょうか。
以下左から順に、手札4枚が生む金量・5枚目が金貨だった場合に買うものとそれによる点数・5枚目が公領だったときに買うものと、それによる点数に3点を加えたもの、です。最後のは公領を先に買っている分だけ3点足しています。
4枚が生む金量 | +金貨 | +公領 | ||
0金 | 1点 | (なし) | 3点 | |
1金 | 1点 | (なし) | 3点 | |
2金 | 3点 | 4点 | ||
3金 | 3点 | 4点 | ||
4金 | 3点 | 4点 | ||
5金 | 6点 | 6点 | ||
6金 | 6点 | 6点 | ||
7金 | 6点 | 6点 | ||
8金以上 | 6点 | 9点 |
例えば「5金」の欄は、5金+金貨なら属州が買えて6点を得られ、5金+公領なら公領を買うためやはり計6点を得る、という意味になります。
この表を見ればわかる通り、5~7金の場合でトントン、それ以外は明らかに後者の方が点数が上になります。
つまり終盤間際に買った金貨は、それがもう一度手札に入り、それ以外の手札が5~7金である場合のみようやく意味を持ちますが、それ以外は買わない方がマシということになります(※)。
それでも金貨を買う人たち
終盤間際にカードを買うとき、それが意味を持つのか、デッキがもう1周するまでゲームは続くのか、を考えて買うべきですが、そうしたことを考えず、6金出たからといつまでも金貨を買ってしまう人がいるのはなぜなんでしょうか。
理由の一つに、6金出たのに公領を買って1金余らせるのがもったいないから、というのがある気がします。実際、ちょうど5金出たときに公領を買うことはできるのに、6金だと買えないようです。
#8 パスせよでも書きましたが、金量を余らせることはまったく悪いことではありません。出た金量はあくまでカードの買える「範囲」を表しているだけであり、その範囲の中で何を買うのがベストかを考えればいいだけです。1金2金を使わず無駄にしたとしても、その金量は「損害」にはなりません。